- 韓国コスメって危険?
- 韓国コスメって安全に使えるの?
この記事で分かること
- 韓国コスメの危険性(安全性)について
韓国コスメは安全? or 危険?
多くの方が持つこの疑問。
そこでこの記事では、大手化粧品メーカーで15年以上、今も現役の化粧品開発者として活躍し、さらに大手美容雑誌の監修経験も豊富なプロフェッショナルの私が、韓国コスメの危険性について、詳しく解説します。
この記事を読むことで、韓国コスメの真実を理解し、自信を持って選ぶための知識が得られます!
この記事を書いている人
コスメデイン
- 大手化粧品メーカーで15年以上化粧品開発を担当
- 今も現役の化粧品開発者
- 美容雑誌の監修経験あり
- 現役の化粧品開発者が業界の最前線で得てきた知見を「コスメの真実」としてお届けします!
美容雑誌の監修に協力させて頂きました(一部抜粋)
韓国コスメの特徴
まず、韓国コスメの特長についてご説明します。
韓国コスメの代表格と言えばBBクリームです。
十数年前、韓流ブームとともに日本に上陸し、ユーザーから圧倒的な支持を得て、今や定番アイテムとなりました。
スキンフード、3CE、ARITAUM、The FACE SHOP、MISSHAなど、人気の韓国コスメブランドはたくさんあります。
これら韓国コスメは、値段もお手頃で、パッケージデザインもおしゃれで、何より、韓国の女性は綺麗な方が多いので、韓国コスメを使えば自分も美肌になれるという期待感から、ユーザーに支持されているのでしょう。
私は化粧品開発者として、数多くの韓国コスメを触り研究していました。
ユーザーに支持されるだけの、興味深いコスメはたくさんありました。
様々な韓国コスメを触った結果、化粧水や乳液、クリームといった王道アイテムは、日本の方が圧倒的に優れていると思います。
しかし、韓国コスメは、日本のコスメがあまり着目しない成分に、いち早く着目し、その良さを見出し、製品にする能力は素晴しいです。
BBクリームほどのヒットにはなりませんでしたが、カタツムリエキスや蛇毒(シンエイク)が、まさに韓国コスメの特徴を物語っています。
日本のコスメではなかなか味わえない、斬新で珍しい成分の効果を体験できる、これが韓国コスメの一番の特徴です。
ただし、「なかなか味わえない、斬新で珍しい成分」ということは、成分の安全性を無視出来ません。
「斬新で珍しい成分」を特徴とする韓国コスメは、安全ではなく危険なのでしょうか?
韓国コスメは危険?
「韓国コスメは危険?」を議論するには、化粧品の安全性について説明する必要があります。
これは非常に重要なことです。
化粧品とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪をすこやかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう
これが化粧品の定義です。
薬機法第2条第3項(旧薬事法)に定められています。
ここで重要なことは、化粧品は、人体に対する作用が緩和なものであり、医薬品のように強い作用(効果)と、それに伴う副作用はあってはならないということ。
医薬部外品も同様で、「医薬部外品とは作用が緩和なモノ」と、薬機法に明確に記載されています。
だからこそ、化粧品(医薬部外品含む)にとって一番重要なことは、「効果」でも「価格」でも「ブランド」でも「デザイン」でもなく、安全性(緩和な作用)なのです。
安全であることが、化粧品(医薬部外品含む)の大前提!
これは、日本で発売されている化粧品であれば、日本ブランドだろうが韓国ブランドだろうが欧米ブランドだろうが関係なく、安全であることが大前提という考えが、全ての化粧品に適応されます。
ですから、「韓国コスメが危険」という考えは、そもそも間違いであり、世が作り出したイメージに過ぎません。
最重要ポイント
「韓国コスメ=危険」は間違いであり、世が作り出したイメージにすぎない
日本のコスメであっても、「カネボウの白斑問題」や、「悠香の茶のしずく石鹸」のように、絶対にあってはならない安全性トラブルが実際に起こっていることを忘れてはいけません!
ただし、コスメに対し100%安全だと保証することは禁止されていますから、ここで強調したいのは、「韓国コスメだからと言って安易に危険と考えるのは間違い!」ということ。
そうは言っても世の中は、韓国コスメは危険で日本のコスメは安心・安全という風潮が強いのは事実。
何故、韓国コスメは危険という風潮が強いのでしょうか?
次項ではその理由とともに、韓国コスメで失敗しないためのポイントをご説明します。
韓国コスメで失敗しないための3つのポイント
韓国コスメで失敗しないための3つのポイントは以下です。
- コスメの安全性基準はメーカーの自社基準だと知ること
- 大手メーカー(ブランド)を選ぶこと
- 日本で発売されているモノを選ぶこと
詳しくご説明します。
ポイント①:安全性基準はメーカーの自社基準だと知ること
安全であることが大前提の化粧品なのに、「韓国コスメは危険で日本のコスメは安心・安全」という風潮が強い一番の理由は、化粧品の安全性基準が、国が定める統一基準ではなく、化粧品メーカーが定める自社基準だからでしょう。
皆ざまご存じだったでしょうか?
国は、事細かに安全性に関する基準を定めていません。
国は、配合成分などの安全性基準の大枠を定め、化粧品メーカーが細かく、各社独自の安全性基準を定めています。
ですから、資生堂・カネボウ・コーセー・ポーラ・ファンケルなど、メーカーが違えば、当然、安全性基準は違います。
あくまで私の経験上のお話ですが、総じて、日本ブランドの安全性基準は、韓国ブランドに比べ厳しい、言い換えると、韓国コスメの安全性基準は、日本ブランドに比べれば緩い傾向にあると思います。
これが、韓国コスメは危険というイメージが強い理由の一つと言えます。
ただし、
安全性基準が緩い=危険、ではない!
特に日本の大手メーカーは、安全性に関してものすごく慎重ですから(安全性基準が厳しい)、珍しい成分は配合したがりません。
これは、よく言えば、安全性を最優先にユーザーのお肌のことを考えての結果、ですが、安全性トラブルに恐れをなして、勝負した品質のコスメを発売できないとも言えます。
韓国コスメは、日本のコスメがあまり着目しない成分(原料)に、いち早く着目し、その良さを見出し、製品にするスピードが速い。
日本のコスメではなかなか味わえない、珍しい成分(原料)の効果を体験できるのが、韓国コスメの特徴の一つです。
カタツムリエキスや蛇毒(シンエイク)がまさにそれです。
勿論、珍しい成分と言っても、薬機法の及ぶ範疇ですから、恐ろしく危険な成分ではありません。
実際、安全性基準が厳しすぎて、本当に良いモノを、ユーザーが望むモノを商品化出来ないというケースを、私は何度も経験しています。
日本のコスメも、韓国コスメのような大胆さが、もう少しあってもいいと思います。
以上のように、安全性基準はメーカーの自社基準であり、韓国コスメは、日本のコスメに比べてその基準が緩く、大胆に成分を配合してくるため、「韓国コスメは危険?日本のコスメは安全?」という風潮・イメージが生まれたと考えられます。
ポイント②:大手メーカーを選ぶこと
「このコスメは安全です!」
このような、コスメの100%の安全性の保証は禁止されています。
ですから、安全だ!と宣伝するコスメは注意した方がいい。
そして、やはり、韓国コスメであっても大手メーカー(ブランド)のモノを選ぶべきです。
先ほども述べた通り、化粧品の安全性基準はメーカーの自社基準。
大手であればあるほど、安全性基準は厳しい傾向にあります。
「日本のコスメは安全で韓国コスメは危険」という風潮はありますが、そもそも論として、日本のコスメであっても、インフルエンサー等の個人や中小メーカーのモノは、安全性に関する知識・技術・認識が低いですから、日本製だからといって安心・安全と考えるのは無理があります。
韓国コスメの中でも、スキンフード、3CE、ARITAUM、The FACE SHOP、MISSHA等の大手ブランドであれば、日本の個人や中小メーカーのコスメなんかよりは、よっぽど安心して使えるでしょう。
何故なら、100%安全だと断言は出来ないものの、大手であれば日本・韓国関係なく、コスメの安全性を評価する高度な技術を有しているからです。
そして、その技術によって得られた知見を、自社の安全性基準に反映させているため、全てとは言いませんが、大手メーカー(ブランド)のコスメであれば、日本・韓国関係なく、安心して使えると思います。
ポイント③:日本で発売されているコスメを選ぶこと
冒頭でも申し上げた、薬機法第2条第3項(旧薬事法)の化粧品の定義、
化粧品とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪をすこやかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう
化粧品は安全である事が大前提。
ですから基本、極度に安全性に懸念がある成分の配合は禁止されていますし、配合量にも制限があります。
ただし、薬機法は日本の法律ですから、日本で発売のコスメに限定されます。
日本で販売されている韓国コスメは、日本の薬機法(薬事法)に準拠しており、安全性が確認されています。
したがって、日本で販売されている韓国コスメは、基本的には安全と考えられます。
ただし、個人輸入品や非正規並行輸入品、観光先で購入した韓国コスメなどは、安全性を保証できない場合があります。
これらの製品は、全成分表示が義務付けられていないことが多く、安全性に関する情報が不足していることがあります。
これらは、薬機法の適応外となりますから、化粧品は安全であることの大前提が崩れる可能性があるのです。
ですから、日本で発売されている韓国コスメを選ぶようにしてください。
現役の化粧品開発者がおすすめする韓国コスメ
ご説明した通り、韓国コスメを選ぶ際のポイントは以下です。
- コスメの安全性基準はメーカーの自社基準だと知ること
- 大手メーカー(ブランド)を選ぶこと
- 日本で発売されているモノを選ぶこと
コスメの安全性基準はメーカーの自社基準ですが、信頼できるブランドは、「安全性」に関して高い基準を持っています。
さらに、その製品が「日本発売のモノ」であることが必須。
これは、製品が日本国内で販売されるために必要な安全性の基準を満たしていることを意味しているからです。
以上を踏まえると、多くの韓国コスメが発売されている中、上記を満たし、化粧品開発者の私がおすすめする2大韓国コスメは、エチュードとミシャです。
エチュード
エチュード(ETUDE)は韓国ソウルに本社を構える、アモーレパシフィックのコスメブランドの一つ。
アモーレパシフィックは70年以上の歴史を持ち、韓国国内NO.1の化粧品メーカーです(アジアでは、資生堂に次ぐ第2位)。
アモーレパシフィックのエチュードであれば、ご説明した、韓国コスメで失敗しないためのポイントを全て満たしています。
エチュードは、メイクアップを通じて、ユーザーに自信と幸福感をもたらすことを目指しており、その製品は日常生活における小さな楽しみや幸せを提供することを目的としています。
勿論、エチュードだからと言って、安心・安全だと断言はできません。
コスメは人によって合う合わないはありますし、これは日本の大手メーカーのモノであっても同じです。
ですが、日本製であっても、個人や中小メーカーのコスメに比べれば、アモーレパシフィックが展開する、韓国コスメエチュードの方が断然優れていると言えます。
ラインナップも豊富なので、お気に入りが見つかるはずです。
ミシャ
ミシャ(MISSHA)は、幅広い製品ラインナップを展開している韓国のコスメブランドです。
ブランドメッセージは「美しさは誰もが経験することができる」というもので、最新のメイクアップアイテムから独自の素材を用いたスキンケアアイテムまで多岐にわたり、ユーザーが自分だけのコスメを見つけることができるよう、常に顧客のニーズに寄り添う姿勢を持っています。
ミシャは、日本市場に合わせた限定品の開発も行っており、日本の消費者のニーズに応える製品を提供しています。
また、コストパフォーマンスが高く、質の高い製品を手頃な価格で提供していることも魅力の一つ。
トレンド感のあるデザインと肌に優しい成分を使用しており、ユーザーの幅広いニーズに応えることができます。
おわりに
いかがでしょうか?
この記事では、韓国コスメの危険性に関する誤解を解消し、安心して使用するためのポイントを紹介してきました。
韓国コスメは「斬新で珍しい成分」を使うことで一部で危険とされることもありますが、実際にはメーカーの自社基準による安全性が確保されており、特に大手メーカーの製品や日本で販売されているコスメは安全性が高いと言えます。
ポイントとして、信頼できる大手ブランドを選ぶこと、そして、日本での安全基準をクリアした製品を選ぶこと(日本発売のモノ)が重要です。
この記事を通じて、韓国コスメに対する正しい理解を深めていただけたなら嬉しいです。
楽しく安心してコスメを選んでいただければと思います!
※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません