コーセーの宣伝で、「しわ改善コスメに初の化粧水&乳液が登場!」という内容を聞いたことありませんか?
でも、日本初のしわ改善コスメ(医薬部外品)はポーラですし、資生堂のしわ改善コスメも非常に有名です。
本当にコーセーが、日本初のしわ改善化粧水&乳液なのでしょうか?
私は現役の化粧品開発者です。
大手化粧品メーカーを含め、20年以上のキャリアがあり、有名美容雑誌の監修も多数手がけています。
本物のプロであり、化粧品開発のプロフェッショナルです。
この記事ではそんな私が、コーセーの日本初しわ改善化粧水&乳液について、詳しくご説明します!
この記事を書いている人
コスメデイン
- 大手化粧品メーカーで15年以上化粧品開発を担当
- 今も現役の化粧品開発者
- 美容雑誌の監修経験あり
- 現役の化粧品開発者が業界の最前線で得てきた知見を「コスメの真実」としてお届けします!
美容雑誌の監修に協力させて頂きました(一部抜粋)
しわ改善コスメとは?
最近、しわ改善コスメが化粧品市場の話題をさらっていますが、しわ改善コスメとはどのようなモノでしょうか?
今でこそ、しわ改善コスメ(医薬部外品)は有名ですが、実は、長らく日本では、しわに効くとかしわが改善するといった表現を、化粧品(医薬部外品含む)にすることは出来ませんでした。
しわに対する効果効能表現が認められていませんでした。
しかし一方で、しわに対して改善効果のある化粧品は、ユーザーニーズが高く、現に、欧米ではしわ改善効果を化粧品に表示し、販売することが認められています。
このような背景から、業界団体(日本化粧品工業連合会)が、かねてより厚生労働省に要望し、乾燥による小じわを目立たなくするという表現を、化粧品に表示し販売することが可能になりました。
これが2011年です。
しかし、医薬部外品(薬用化粧品)に関しては、依然としてしわに対する効果効能表現は認められていませんでした。
そのような状況下、ポーラが、しわに対する有効成分ニールワンを開発し、その効果を国が認め、ついに、日本初のしわを改善する医薬部外品ポーラ リンクルショット メディカル セラムが発売されました。
これが2017年1月です。
その半年後、資生堂からしわ改善コスメ(医薬部外品)が発売され、そしてポーラから遅れる事、1年8か月後の2018年9月、コーセーからも発売されました。
この流れから考えると、しわ改善コスメ(医薬部外品)の日本初はポーラであり、コーセーではありません。むしろコーセーは、しわ改善コスメでは3番手です。
しかし、テレビCMでは、大々的に日本初のしわ改善化粧水&乳液と宣伝しています。
これは一体どういうことでしょうか?
秘密は、化粧水&乳液にあります。
コーセーは、ポーラ・資生堂のしわ改善有効成分のデメリットをついた、秀逸な宣伝戦略をしたと言えるでしょう。
次項で詳しくご説明します。
日本初のしわ改善化粧水&乳液はコーセー?
本当に日本初のしわ改善化粧水&乳液はコーセーなのでしょうか?
日本初のしわ改善コスメは、間違いなくポーラであるはずなのに、これは一体どういう事でしょうか?
実は、日本初のしわ改善コスメ(医薬部外品)はポーラであり、2番手は資生堂ですが、両社は、化粧水&乳液ではありません。
しわ改善コスメ(医薬部外品)の化粧水&乳液を、日本で初めて発売したのがコーセーなのです。
なぜなら、
ポーラと資生堂は、しわ改善有効成分の特長から、化粧水&乳液剤型の発売が困難であり、クリーム状しか発売が出来ないからです!
これはある意味、しわ改善有効成分のデメリットと言えるかもしれません。
しわ改善コスメは医薬部外品ですから、国が、しわ改善効果を認めた有効成分を一定量配合しなければなりません。
ポーラのニールワンは、効果は期待出来るものの、水に触れると分解するという特徴があります。
ですから、ニールワン配合製剤は、水を配合することが出来ないため、ポーラ リンクルショット メディカルセラムは、水無配合のクリーム状にせざる得ないのです。
化粧水と乳液には多量の水が配合されていますから。
また、資生堂のレチノールは、空気に触れると分解するため、特殊容器が必須であり、この容器では、粘性が低い化粧水や乳液剤型は困難なのです。
これが、ポーラや資生堂が、化粧水&乳液剤型を発売したくても発売できない理由です。
最も、ポーラと資生堂は、これをデメリットとは考えていないと思いますが、しわ改善コスメ発売の3番手であるコーセーにとって、これは大きなチャンスと捉えたのでしょう。
コーセーは、発売の順序ではポーラと資生堂に負けていますが、化粧水と乳液のユーザーは非常に多いため、日本初のしわ改善化粧水&乳液というのは、かなりのインパクトです。
やはり、初という表現はかなり強いです。
これが、しわ改善有効成分の秘密であり、コーセーの、日本初のしわ改善化粧水&乳液の正体です。
\ 正真正銘!日本初のしわ改善医薬部外品 /
厳選!しわ改善コスメ
コーセーの日本初という戦略は、かなり秀逸ですし、化粧水&乳液のユーザー数は多いですから、今後の拡販が期待出来ると思います。
しかし、しわ改善コスメであれば、化粧品開発者の私は、ポーラ リンクルショット メディカルセラムをおすすめします。
なぜなら、
処方化技術に、しわ改善効果が期待出来る理由があるからです!
まず、ポーラの「ニールワン」、資生堂の「レチノール」、コーセーの「ナイアシンアミド」、それぞれのしわ改善有効成分については、一長一短あれど、横並びです。
国が、しわ改善効果を認めたのであれば、これら成分に効果の差はないというのが、医薬部外品の考え方だからです。
ただし、ポーラのニールワンは新規物質、資生堂とコーセーのレチノールとナイアシンアミドは既存物質と、区分の違いはあります。
これに関しては、ここでの詳細は割愛します。
有効成分同士の効果差は基本ありませんから、より効果を期待出来るための処方化技術に注目されるわけです。
極論を言えば、資生堂とコーセーは、しわ改善有効成分を、決められた量、配合しただけです。
勿論、特に資生堂は、ただ単に配合したわけでなく、特殊容器という高度な技術が搭載されていますが、これは、効果をより高くするわけではなく、成分が分解しないように守る目的です。
一方、ポーラのニールワンは、処方化技術に、より高い効果を発揮するための工夫があります。
それが、ニールワン 真皮浸透処方です。
ポーラは、キズなどの部位に集まる好中球が放出する好中球エラスターゼがしわの原因の一つであると、世界で初めて発見しました。
好中球エラスターゼは、タンパク質の分解力が高く、お肌のハリや弾力のために必要なコラーゲンやエラスチンなどの、真皮成分を分解してしまいます。
ポーラが開発したしわ有効成分ニールワンは、好中球エラスターゼが、コラーゲンやエラスチンなどの真皮成分を分解する前に、好中球エラスターゼに働きかけ、真皮成分の分解を抑制します。
このように、「ニールワン」は真皮に働きかけますから、真皮に届けなければ効果は期待できません。
ですからポーラは、ニールワン真皮浸透処方を開発したのです。
先程も述べましたが、「ニールワン」は水分と非常に馴染みが良く、水によって分解してしまいます。
ポーラは、この特長を逆手にとって、あえて、水を全く使わない処方に「ニールワン」を配合しました。
こうすることで、肌につけた際、肌内部の水分によって、角質層よりもさらに奥、真皮まで「ニールワン」が浸透する(引っ張られる)ため、より効果が期待出来るのです。
このように、ポーラは、しわ改善有効成分「ニールワン」をただ単に配合したのではなく、より効果が期待出来るように真皮浸透処方を開発しているため、私はしわ改善コスメの中で、『ポーラ リンクルショット メディカルセラム』をおすすめします。
\ 日本初のしわ改善医薬部外品 /
おわりに
いかがでしょうか?
コーセーの「日本初のしわ改善化粧水&乳液」は事実です。
ポーラと資生堂は、コーセーよりも先にしわ改善コスメを発売していますが、両社には(両社の有効成分)、化粧水&乳液剤型が出来ない理由があるからです。
化粧水と乳液のユーザー数は多いですから、コーセーの新商品にはかなり期待が持てると思いますが、本記事で述べたように、しわ改善コスメであれば、処方化技術にかなりの工夫がみられる、ポーラ リンクルショット メディカルセラムをおすすめします。
\ 日本初のしわ改善医薬部外品 /
※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません