- 部屋の片隅で昨年のコスメを見つけたけど、まだ使えるの?
- コスメって腐るの?
この記事で分かること
- 化粧品の防腐力について
私は現役の化粧品開発者です。
大手化粧品メーカーを含め、20年以上のキャリアがあり、有名美容雑誌の監修も多数手がけています。
本物のプロであり、化粧品開発のプロフェッショナルです。
この記事ではそんな私が、化粧品の使用期限について詳しく解説します!
この記事を書いている人
コスメデイン
- 大手化粧品メーカーで15年以上化粧品開発を担当
- 今も現役の化粧品開発者
- 美容雑誌の監修経験あり
- 現役の化粧品開発者が業界の最前線で得てきた知見を「コスメの真実」としてお届けします!
美容雑誌の監修に協力させて頂きました(一部抜粋)
化粧品の使用期限
化粧品の使用期限は、その化粧品が、未開封か、開封済みかで異なります。
使用期限は、未開封の場合、製造後3年と決められています。
開封済みの場合は、この限りではなく、明確な決まりはありません。
製造後3年って、長いと思いませんか?
化粧品は3年もの間、品質に大きな変化がなく使用できるモノなのです!
ポイント
- 化粧品の使用期限は、未開封で3年
- 開封した場合、使用期限に明確な決まりがない
使用期限の表記
化粧品の使用期限は製造後3年(未開封)です。
ここで疑問が一つ。
何故、使用期限の表記がないのか?
実は、製造後3年の品質をメーカー側が保証(担保)出来れば、使用期限の表記は必要ないのです。
逆を言えば、使用期限の表記をしない代わりに、メーカーは製造後3年間の品質に問題がないことを保証しなければならないということ。
ですから、例えば、「化粧品を購入して封を開けたら変な匂いがした!」とか、「分離していた!」など、品質異常が確認されたらすぐにメーカーに問い合わせをしてください。
それが製造後3年以内であれば、メーカーは品質を保証する必要がありますから、返金・交換などの対応をしてくれます。
一方で、使用期限を表記しないといけないケースもあります。
それが、
製造後3年の品質をメーカーが保証できない場合
無添加化粧品や自然派化粧品によくあります。
これらは、防腐剤を配合していないので、カビや菌への抵抗が弱く、腐りやすいです。
3年もの長い間、品質維持は難しく、腐ってしまいます。
このように、製造後3年の品質が保証できない場合、品質が保証できる期限、つまり使用期限の表記が必要なのです。
ですから、使用期限表記の化粧品をお求めになった場合は、必ず、使用期限内にお使いください。
ポイント
無添加化粧品など、製造後3年間の品質が保証できない場合(腐る)、品質が保証できる期限(使用期限)の表記が必要
しかし、ここで疑問が生じます。
使用期限は製造後3年ですが、一般的に化粧品には製造日は表記されていません。
製造日が分からなければ、製造後3年と言われても意味がありません。
製造日の表記
化粧品に製造日は表示されていません。そもそも表示の義務がないからです。
※ 独自の判断で表示しているメーカも存在します
何故、製造日を表示しなくていいのか?
先ほど述べた通り、化粧品の使用期限は製造後3年(未開封)です。
生鮮食品と比べると非常に長いので、化粧品の場合は、製造後、すぐに市場に流通させる必要はありません。
ですから、製造後数ヶ月経過したものが、お客様の手元に届くということがほとんどです。
数ヶ月経過しているといっても、化粧品の使用期限は製造後3年ですから、品質には全く問題はございません。
しかし、お客様の立場に立って考えてみると、高いお金を出した商品が、製造後数ヶ月経過していたらどうでしょうか?
いくら品質に全く問題がないといっても、嫌ではないでしょうか?
新鮮なもの(製造したばかりのもの)がいいに決まっています。
このような背景、トラブルを防止するために、化粧品への製造日表記は必要ないのです。
使用期限切れの化粧品を使ったらどうなる?
使用期限切れの化粧品を使うリスクはあるのか?
化粧品の使用期限は製造後3年です。
3年もの期間、品質に異常がないわけですから、実際はもっと長く品質維持されています。
3年もの間、問題なかったのに、3年経ったらすぐ分離した、なんてことはあり得ません!
ただし、一番注意すべきは防腐力です。
腐っていないか?ということです。
分離や匂いの変化、色の変化などの品質異常はすぐに分かりますが、腐っているかどうかの判断は難しいです。
酸っぽい臭いがすれば判断出来そうですが、化粧品の場合、香料を使うケースが多いですから、確実な判断は困難です。
重篤な肌トラブルの原因になりますから、腐った化粧品の使用は絶対にNG。
確実に使用期限を守って使い切るためにも、化粧品の購入日をどこかに控えることをおすすめします。
ポイント
- 腐った化粧品の使用は絶対にNG!
- ただし、腐っているかの判断は難しい!
おすすめの防腐剤フリーコスメ
これまで述べたように、3年間の品質維持、つまり、腐敗を防止するために、化粧品にはパラベンなどに代表される防腐剤が配合されています。
しかし一方で、防腐剤には肌刺激の懸念がありますから、肌への優しさを宣伝するコスメを中心に防腐剤フリーコスメ(無添加コスメ)が増えています。
現役の化粧品開発者としての結論は、
最重要ポイント
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おわりに
いかがでしょうか?
化粧品の使用期限に関する疑問は、私たちが日常的に直面するものです。
この記事を通じて、化粧品が持つ「見えない使用期限」について、その重要性と理解を深めることができました。
化粧品は未開封であれば製造から3年間は品質が保証されていますが、開封後はその限りではありません。
この点を踏まえ、私たちは化粧品を安全に使用するために、購入日を記録するなどの工夫が必要です。
また、防腐剤フリーのコスメに対する理解も深め、品質維持のためのメーカー側の努力と責任についても学びました。
化粧品を選ぶ際には、ただ単に肌に合うかどうかだけでなく、その安全性や使用期限にも注意を払うことが大切です。
特に防腐剤フリーコスメを選ぶ場合には、その特性を理解し、適切な使用を心がけることが重要なのです。
※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません