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コスメ比較・分析

専科パーフェクトメルティングバーム:化粧品開発者が語る製品の魅力

資生堂 専科から発売されたパーフェクトメルティングバーム

生バームと表記されている事が話題になっています。

クレンジングには様々な剤型がありますが、その中でもバームクレンジングは今、大人気ですから、「生バーム」という言葉に惹かれた方も多いのではないでしょうか?

この製品の魅力は、

 

クレンジング力と肌への優しさを両立したこと

 

そこでこの記事では、大手化粧品メーカーで15年以上、今も現役の化粧品開発者として活躍し、さらに大手美容雑誌の監修経験も豊富なプロフェッショナルの私が、専科 パーフェクトメルティングバームの魅力を、技術的視点で詳しくご説明します。

 

本記事の内容

  • 「専科パーフェクトメルティングバーム」の魅力をプロ開発者が解説

 

この記事を書いている人

コスメデイン

  • 大手化粧品メーカーで15年以上化粧品開発を担当
  • 今も現役の化粧品開発者
  • 美容雑誌の監修経験あり
  • 現役の化粧品開発者が業界の最前線で得てきた知見を「コスメの真実」としてお届けします!

美容雑誌の監修に協力させて頂きました(一部抜粋)

 

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専科 パーフェクトメルティングバーム

製品特徴(HPから抜粋)

  • まつエクOK
  • ミクロクリアテクノロジーでキメや毛穴の奥の汚れまでしっかり落とす
  • 米ぬかオイル(洗浄成分)配合
  • ピュアハニーエッセンス*2配合のとろける生バーム処方
  • 天然由来シルクエッセンス・Wヒアルロン酸配合で素肌のうるおいを守る

全成分

ミネラルオイル、エチルヘキサン酸セチル、ソルビトール、水、グリセリン、ステアリン酸スクロース、BG、PEG-60水添ヒマシ油、ココイルメチルタウリンNa、キサンタンガム、ハチミツ、コメ胚芽油、セリシン、アセチルヒアルロン酸Na、ヒアルロン酸Na、PPG-15ブテス-20、パルミチン酸エチルヘキシル、クエン酸Na、クエン酸、メタリン酸Na、EDTA-3Na、ソルビン酸K、BHT、トコフェロール、フェノキシエタノール、香料、酸化鉄

 

分析結果

生バームの正体はクリームクレンジング!

専科の生バーム

バームと名前がついていますが、その正体は、

 

ポイント

高内相と言われるクリームクレンジング!

 

転相タイプとも言います。

オイル(内相)が高配合されているから高内相

オイル高配合により抜群のクレンジング力を誇ります。

 

また、バームは油系ベースですが、生バームは、バームと名がついていますが、高内相クリームクレンジング(水中油, O/W)のため水系ベースです。

水系ベースですから、洗い上がりにも優れW洗顔不要です。

 

高内相クリームクレンジングである専科は水系ベースであり、外側は水系が占めていますから、塗布行為によって、内側から多量のオイルが出てきます。

これを専科では、バーム状がとろけてオイルに変化と表現しています。

この現象を専門的には転相と言いますが、高内相クリームクレンジングの特徴の一つであり、高いクレンジング力のために、転相は絶対に必要な現象です。

抜群のクレンジング力と洗い上がりの良さを誇る、「専科 生バーム」のような高内相クリームクレンジングは、数あるクレンジングの中で私が最も好きなタイプでもあります。

 

ただし、注意点が2つあります。

 

まず1つ目。

クリームクレンジングには、専科の生バームのように、転相する事で、高いクレンジング力と洗い上がりの良さを両立する高内相と、転相しない、もしくは、転相しにくいモノがあります。

 

転相に難がある後者のタイプは、高内相に比べて圧倒的にクレンジング力が劣る

 

ですから、クリームクレンジングであれば、絶対に高内相(転相タイプ)を選ぶべきです!

しかし、商品周りには高内相なんて表記はありませんから、以下記事を参考に、全成分表示で判別してください。非常に簡単です。

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そして2つ目。

専科 生バームのような高内相クリームクレンジングは水厳禁です。

専科にも以下のように、大きく注意表示されています。

 

 

必ず、乾いた手、乾いた状態でお使いください!

 

生バームと表現したワードセンスが秀逸!

生バームと表現していながら、実際は、高内相クリームクレンジングの水系ベースで、一般的な油系ベースのバームとは全く異なります。

ですが、高内相クリームクレンジングを生バームと表現したワードセンスはさすがです。

 

高内相クリームクレンジングの外観は、水性成分の工夫により、透明~乳白色に変化させられます。

具体的には、グリセリンと水の配合量で外観をコントロールでき、グリセリン量が多くなると透明になります。

乳白色よりも半透明感があった方が、生バームっぽいので、専科では、グリセリンと水の配合量により外観を半透明感っぽくコントロールして、より生バーム感を演出しています。

これも素晴らしい技術です。

さすが専科(資生堂)ですね。

 

外観が半透明オレンジですが、この色は酸化鉄です。

正直、クレンジング力などの品質には全く関与しておらず、演出の一つです。

 

高内相クリームクレンジングのクレンジングメカニズム

ご説明したように、専科の生バームは、通常のバーム(油系ベース)とは異なり、水系ベースの高内相クリームクレンジング

「酸化鉄での着色」と、「グリセリン-水の調整」で、外観を生バームっぽく演出しています。

 

ここでは、高内相とは何?と、クレンジングメカニズムを図で説明いたします。

 

まず、高内相とは、前述したように、オイル(内相)が高配合された状態です。

図で示すと以下です。

 

 

通常、水と油は混ざりません(図1)。

界面活性剤が存在すると、混ざりあわない水と油が乳化され混ざります(図2)。

外側(外相)が水、内側(内相)が油の図2が、水中油(O/W)と言われるモノで、乳液やクリームに多いタイプです。

この図2の状態から、さらに内相である油を増やした図3の状態を高内相と言います。

 

油(内相)が非常にたくさん配合されているのがお分かりになると思います。

 

油はメイクと良く馴染み、クレンジング成分として働きますから、油が多く配合された高内相タイプは、抜群のクレンジング力を誇るのです。

 

では続いて、クレンジングメカニズムについて、以下をご覧ください。

 

高内相の場合、

1.②-1クレンジング初期で、塗布行為によって、内側(内相)のオイルが多量に出てきます(②-2クレンジング初期

これが転相という現象です。

 

そして、

 

2.転相によって内側から出てきたオイルがメイクと馴染み、メイクを浮かせます(クレンジング中期

 

その後、

 

3.すすぎの水で洗い流されます(④クレンジング後期

 

このように高内相クリームクレンジングは、転相によって多量のオイルが出てくるため、抜群のクレンジング力を発揮するのです。

専科の生バームでは、「バーム状がとろけてオイルに変化」と表現しており、これが転相のサイン

是非一度、転相を味わってください!

 

口コミ

専科パーフェクトメルティングバームの口コミを見てみましょう。

生キャラメルのようなとろっとろのバームです
肌にのせると
オイルのようにするっと馴染んで

水と触れるとミルク状に変化して
洗い流しもスッキリ

でも突っ張らない

引用元:@コスメ

いろいろなバームクレンジングを使用していてこちらも気になって購入してみたのですが、バームというか最初から柔らかく溶けてる状態です。指ですくうと垂れてしまうほどの柔らかさです。洗顔後突っ張ったりはせず潤いは残るのですがメイク落ちはあまり良くない気がします。

引用元:@コスメ

メイク落ちはいいと思います。マスカラもものにはよるけどするんとなで落ちできるしファンデもしっかり浮き上がってくるけど、洗顔をしないとヌルッと感は残ってしまいました。

引用元:@コスメ

とろーんとしたテクスチャーがお肌にのせるととっても気持ちがいい......のびもよいです、香りもローズアロマでいい香りでした*・
アイメイクしっかりしていますがメイクもしっかり落としてくれました

引用元:@コスメ

メイクも良く落ちるし
ごわつきも軽減されるし
W洗顔不要だし
とても良いです

引用元:@コスメ

 

生バーム=高内相クリームクレンジングの特徴がよく反映されている口コミが目立ちました。

クレンジング力に満足いっていない人もいらっしゃるようですが、とろけるようなテクスチャーが人気のようです。

 

おわりに

資生堂 専科 パーフェクトメルティングバームの正体は、高内相クリームクレンジングですから、抜群のクレンジング力洗い上がりの良さを両立しています。

ですから、品質的には申し分なく、むしろ、高内相クリームクレンジングを生バームと表現し、さらに、グリセリンと水の配合量調整と酸化鉄により、より生バーム感にこだわった演出が素晴らしいと思います。

 

 

数あるコスメアイテムの中で、オイル・バーム・リキッド・ジェル・クリーム・ミルク・温感など、クレンジング程、様々な剤型タイプがあるモノはありません。

どのクレンジングを選んでいいのか?、お悩みの方は多いと思います。

以下記事をご覧になり、各種クレンジングの特徴を知ってください。

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※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません

   
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