この記事で分かること
- レチノールとビタミンCを一緒に使って大丈夫なのか
- レチノールの使用法と製品の選び方
大人気成分のレチノール。
美容効果が高いと期待される一方で、併用に注意が必要な成分もあるため、使いこなすためには知識が必要です。
特に、「ビタミンCと併用しても大丈夫?」という疑問をお持ちの方が多いようです。
私は現役の化粧品開発者です。
大手化粧品メーカーを含め、20年以上のキャリアがあり、有名美容雑誌の監修も多数手がけています。
本物のプロであり、化粧品開発のプロフェッショナルです。
この記事ではそんな私が、レチノールと他の美容成分との併用について、徹底解説します!
この記事を書いている人
コスメデイン
- 大手化粧品メーカーで15年以上化粧品開発を担当
- 今も現役の化粧品開発者
- 美容雑誌の監修経験あり
- 現役の化粧品開発者が業界の最前線で得てきた知見を「コスメの真実」としてお届けします!
美容雑誌の監修に協力させて頂きました(一部抜粋)
【結論】レチノールとビタミンCは併用不可?
以下が、化粧品及び医薬部外品の定義です。
薬機法第2条第3項(旧薬事法)に定められています。
人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪をすこやかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なもの
つまり、そもそも論として、化粧品及び医薬部外品は、作用が緩和で安全であることが大前提なのです。
ですから、レチノールとビタミンCの併用は、これらが化粧品及び、医薬部外品である以上、危険でも不可でもなく、併用は可能です。
ただし、レチノールとビタミンCは、併用不可ではないものの、併用に注意が必要な成分。
次項以降、詳しく解説します。
結論
- レチノールとビタミンCは併用可能
- ただし、併用には注意が必要
レチノールとビタミンC 併用時の注意点
ビタミンCは酸性を示すため、レチノールとの併用により刺激が増す可能性があります。
なぜなら、それぞれの成分が、肌に強い活性を持ち、異なるpH環境で最適に機能するためです。
レチノールは中性から弱アルカリ性のpHで安定し、皮膚の細胞更新を促進する一方で、ビタミンCは酸性のpHで最も効果的であり、抗酸化作用があります。
これらの成分を使用すると、それぞれの最適なpHバランスが崩れ、肌への刺激が増す可能性があるのです。
さらに、レチノールとビタミンCはどちらも肌に強い影響を与える成分であり、同時に使用することで肌への刺激が強まることがあります。
特に敏感肌の人は、これらの成分を同時に使用すると、肌のバリア機能が過剰に反応し、赤み、かゆみ、刺激感などの副作用が現れることがあります。
そのため、レチノールとビタミンCを併用する際は、肌の状態や感受性に応じて、使用量や頻度を慎重に調整することが非常に重要です。
先ほども申し上げたように、化粧品(医薬部外品含む)は安全であることが大前提。
ですから、化粧品(医薬部外品含む)である以上、危険なモノや併用不可なモノは存在しないです。
仮に、レチノールとビタミンCが併用不可であれば、国が規制を設けますし、何より、レチノール研究の先駆者、国内最大手の資生堂が注意喚起をするはずです。
ですから、レチノールとビタミンCは絶対に併用不可という訳ではないですが、前述したように、最適なpHが異なる事と、お互い強力な活性成分であることを考慮すると、例えば、レチノールを夜、ビタミンCを朝に使用する等、これらの成分を異なる時間帯に分けて使用することをおすすめします。
※レチノールは光に反応する性質がありますから、夜使用がおすすめ
※朝にレチノールを使用する場合は、必ず日焼け止めを使って紫外線対策を行うことが大切
レチノールとビタミンC併用の注意点
- レチノールとビタミンCを同時に使用するのではなく、異なる時間帯に分けて使用することが、これら成分の併用効果を最大限得るための効果的な併用法
その他、レチノールとの併用注意成分
サリチル酸、グリコール酸
レチノールは、サリチル酸やグリコール酸と併用すると刺激が増す可能性があります。
なぜなら、これらの成分がそれぞれ強力な皮膚への作用を持ち、同時に使用することで肌への負担が増加するためです。
サリチル酸はベータヒドロキシ酸(BHA)の一種で、皮膚の表面に作用して古い角質を除去し、毛穴の詰まりを解消します。
グリコール酸はアルファヒドロキシ酸(AHA)の一種で、肌の表面の角質層を剥離し、肌の再生を促進します。
これらの酸は、肌の表面を剥離することで、明るく滑らかな肌を促進しますが、同時に、肌を敏感にすることがあります。
結果、レチノールとこれらの酸を同時に使用すると、肌の再生と剥離が同時に行われるため、肌への刺激が増加するのです。
したがって、レチノールとサリチル酸やグリコール酸を併用する際は、肌の状態や感受性に応じて、使用量や頻度を慎重に調整する必要があります。
バクチオール
バクチオールとレチノールは、共に美容効果が期待される成分です。
バクチオールは植物由来で肌にやさしく、刺激が少ないため敏感肌の方にもおすすめです。
一方で、レチノールはビタミンAの一種で、ニキビやシミ、シワに対して根本から作用し、効果が高いことで人気があります。
バクチオールとレチノールの併用は、お互いの作用を補完することで、効果をさらに高めることが可能です。
注意点としては、肌の反応を確認しながら使用し、刺激が強すぎる場合は併用を控えるべき。
まず、それぞれの商品を単体で試し、肌に適合するか確認しましょう。
その後、順番や使い方に注意して併用することで、さらなる美肌効果が期待できます。
しかし、肌質やトラブルによっては、必ずしも併用が良いとは限りません。
あなた自身の肌と相談し、最適な組み合わせを見つけることが大切です。
レチノールの安全な使用法
レチノールを安全に使用するためには、以下の方法や対策が有効です。
- まずは低濃度から始める : 初めてレチノールを使う場合、肌に馴染ませるために低濃度からスタートしましょう
- 徐々に使用量を増やす : 刺激が少ないことを確認したら、使用量を少しずつ増やしていくことがおすすめです
- 使用頻度を調整する : 肌荒れが起こる場合は、使用頻度を減らしましょう。毎日ではなく、2日に1回など、肌に負担をかけずに使用することが大切です。
- 洗顔後の保湿が重要 : レチノールを使用したあとは、しっかりと保湿を行い、肌バリアを強化しましょう。
- 紫外線対策を徹底する : レチノール使用中は、紫外線による肌へのダメージが増すため、日焼け止めを忘れずに塗りましょう。
レチノールの使用による肌トラブルを避けるため、肌の様子をよく観察し、上記の対策を実践することが大切です。
効果的な使用順序とタイミング
レチノールを最大限に活用するためには、効果的な使用順序とタイミングが重要です。
まず、洗顔を行い、角質を取り除いてから使用することが望ましいです。
これにより、レチノールが皮膚に浸透しやすくなります。
通常は、化粧水や乳液、保湿クリームで整えた後、最後にレチノール製品を使用します。
夜のスキンケア時に使用することが一般的ですから、朝には充分な保湿・保護を行うことが重要です。
使用方法は商品の説明書を参考にしてください。
使用のタイミングについては、敏感肌の場合は慎重に行うことが大切です。
初めは週に1回からはじめ、肌の反応を確認しながら徐々に回数を増やしていきましょう、
乾燥肌や普通肌の方は、毎日使用しても問題ありませんが、念のために肌の様子を見て調整することが必要です。
初心者向けのレチノール製品の選び方
初心者向けのレチノール製品を選ぶ際には、以下のポイントに注意して選ぶと良いと思います。
1.濃度 : レチノールの濃度が低い製品を選び、徐々に慣れていく。高濃度の製品は刺激が強く、肌荒れや刺激を感じることがあるため注意。
2.ブランド : 信頼性の高いブランドの製品を選ぶのが良い。コスメ界で評判の良いメーカーや人気商品を参考にする。
3.成分 : 配合成分に注意して選ぶ。例えば、ヒアルロン酸やナイアシンアミドなど肌に優しい成分が含まれている製品がおすすめ。
4.使用方法 : 自分のスキンケアルーティンに合った使用方法が記載されている製品を選ぶ。
5.口コミ : 購入前に口コミやレビューを参考に、他人の使用感を確認する。
以上の点に注意して、自分に合った初心者向けのレチノール製品を選んで、美肌効果を実感してください。
おすすめのレチノール製品
資生堂 エンリッチド リンクルホワイトクリーム
レチノールは大人気成分故に、市場には様々なレチノールコスメが発売されていますが、そもそもレチノールは分解しやすい成分のため、安定配合にはかなりの技術力が必要です。
現状、レチノールを高いレベルで安定配合できるのは資生堂だけですから、おすすめのレチノールコスメは資生堂一択です!
プチプラでもレチノールコスメが発売されていますが、プチプラではレチノールの効果は得られませんから、全くおすすめしません!
以下記事では、なぜ、レチノール化粧品のプチプラは効果が期待できないのか、詳しく解説しているので、是非参考にしてください。
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現役の化粧品開発者である私のおすすめは、純粋レチノールを配合した医薬部外品である、資生堂 エンリッチド リンクルホワイトクリームです。
「エンリッチド リンクルホワイトクリーム」は、レチノールをしわ改善の有効成分として配合した医薬部外品。
レチノールは資生堂の独自成分ではありません。
どのメーカーでも入手可能です。
にもかかわらず、レチノールを有効成分とした医薬部外品が実現できないのは、レチノールの安定化技術のためです。
医薬部外品の場合、有効成分の安定性が高いレベルで求められます。
極論を言えば、化粧品であればレチノールに限らず、成分が分解してしまっても問題にはなりません。
しかし、医薬部外品の有効成分の場合、ある一定レベルの安定性を下回ると、即刻、市場回収。
ただでさえレチノールは安定性に課題がある成分ですから、医薬部外品の基準を満たすまで安定性を高めることは資生堂しか出来ないというのが実情です。
また、医薬部外品の有効成分の場合、効果が期待出来る量を配合しなければなりません。
ですから、レチノールを有効成分とした医薬部外品という時点で、微量配合なんてあり得なくて、効果が期待出来る十分な配合量と、高いレベルでのレチノールの安定性が約束されるのです。
さらに、容器はバックレスチューブという特殊容器。
この容器は、空気(酸素)が逆流しない構造になっていて、使用中でも内容物が空気に触れる事がありませんから、レチノールを酸化分解から守ってくれます。
この、高度な容器技術が、レチノールを有効成分とした医薬部外品は資生堂しか出来ない理由の一つです。
しかも、リンクルホワイトクリームは、トラネキサム酸を美白の有効成分としても配合しています。
つまり、純粋レチノールとトラネキサム酸を有効成分とした、しわ改善&美白の医薬部外品です。
最強すぎる組み合わせで、資生堂しか実現不可能です。
リンクルホワイトクリームには、15g入りのSと、22g入りのLがあるので、ご自身の使用頻度に合わせてお選びください。
\納得の高品質!レチノールを有効成分とした医薬部外品/
レチノールをしわ改善の有効成分にできるのは資生堂だけ!
おわりに
いかがでしょうか?
レチノールは非常に優秀な成分ですが、使用方法や製品選びには注意が必要です。
決して併用不可ではないですが、ビタミンCやグリコール酸、サリチル酸などと併用する際は、刺激が強くなる可能性があるため、例えば、夜レチノール、朝ビタミンCといったように、同時にではなく、異なる時間に分けての使用をおすすめします。
また、優秀な成分で大人気がゆえに、劣悪なレチノールコスメが多数存在するので、この記事を参考に、正しい知識でレチノールコスメを選んで頂き、皆様の肌悩みが解消され、肌がより美しくなることを期待しています!
※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません