この記事で分かること
- 酸化亜鉛フリー日焼け止めの真実
敏感肌や毛穴の悩みを持つ方々には「酸化亜鉛フリーの日焼け止めがおすすめ」という情報があるようですが、果たしてこれは真実なのでしょうか?
実は、
酸化亜鉛フリー日焼け止めは危険!
私は現役の化粧品開発者です。
大手化粧品メーカーを含め、20年以上のキャリアがあり、有名美容雑誌の監修も多数手がけています。
本物のプロであり、化粧品開発のプロフェッショナルです。
この記事ではそんな私が、酸化亜鉛フリーの日焼け止めの噂の真偽を明らかにするとともに、酸化亜鉛フリー日焼け止めは危険!と考える明確な理由を詳しく解説します。
\ プロおすすめNO.1日焼け止め /
酸化亜鉛フリー日焼け止めを使う前に、一度ご検討ください!
この記事を書いている人
コスメデイン
- 大手化粧品メーカーで15年以上化粧品開発を担当
- 今も現役の化粧品開発者
- 美容雑誌の監修経験あり
- 現役の化粧品開発者が業界の最前線で得てきた知見を「コスメの真実」としてお届けします!
美容雑誌の監修に協力させて頂きました(一部抜粋)
酸化亜鉛フリー日焼け止めは危険!
日焼け止めの商品を見ると、「酸化亜鉛フリー」を宣伝するモノが増えてきていますが、実は、
酸化亜鉛フリー日焼け止めは危険!
私はスキンケア、メイクと、一通りの知識・技術を有していますが、その中でも最も日焼け止めを得意としています。
いわば、日焼け止め開発のプロです。
酸化亜鉛フリーを宣伝し、酸化亜鉛を悪者扱いにする今の日焼け止め市場は、健全とは言えません。
勿論、人によって合う合わないはありますが、酸化亜鉛は危険ではなく、非常に優秀な成分ですから、皆様にとってメリットしかないです。
何故、酸化亜鉛フリーの日焼け止めは危険なのか?その理由を、次項以降、詳しく解説します。
結論
酸化亜鉛フリー日焼け止めは危険!
酸化亜鉛フリー日焼け止めは危険なのに「良い」とされる理由
酸化亜鉛フリー日焼け止めは危険です!(理由は後ほどご説明します)
にもかかわらず、市場には酸化亜鉛フリーを訴求する日焼け止めが多数存在します。
何故、酸化亜鉛フリーがいいのか?
市場に出回る、噂レベルの酸化亜鉛フリーのメリットを見てみましょう。
肌への負担を軽減
酸化亜鉛フリーの日焼け止めは肌に優しいため、特に、毛穴の詰まりやすい肌質の方や、敏感肌の方には、酸化亜鉛フリーの製品がおすすめらしいです。
また、酸化亜鉛は皮脂と混ざると固化する性質があり、これが毛穴を詰まらせる原因になるそうです。
金属アレルギー
金属アレルギーの心配がある方は、酸化亜鉛フリーの日焼け止めがおすすめらしいです。
酸化亜鉛は酸化物で金属ではないですが、亜鉛が酸化亜鉛になる過程で、不純物として単体の亜鉛が含まれているケースがあり、金属をつけているわけでもないのに反応が出てしまうらしいです。
「酸化亜鉛フリー日焼け止め 危険」の真実
酸化亜鉛は肌に負担がある?
酸化亜鉛は本当に肌に負担がある成分なのでしょうか?
答えは「いいえ」です。
ポイント
酸化亜鉛は肌に負担がある成分ではなく、敏感肌の方でも安心して使用できます!
どこからそんな情報が出てきたのか疑問ですが、酸化亜鉛は非常に低刺激性で肌に優しい成分です。
無機化合物でもありますから、有機化合物である紫外線吸収剤に比べて肌刺激の懸念はないです。
ですから、敏感肌には不向きではなくて、敏感肌の方こそ、酸化亜鉛配合の日焼け止めを使って頂きたいです。
「皮脂と混ざって固化して毛穴を詰まらせる」について、酸化亜鉛は皮脂と混ざって固化する特徴があります(厳密に言うと酸化亜鉛ではないですが)。
ですから、酸化亜鉛含有の粉体をファンデーション類に配合する際、皮脂と反応して固化するということは、流動性がなくなって化粧持ちがよくなるということなので、このような酸化亜鉛含有粉体を化粧もち向上粉体と訴求するケースはあります。
ですが、毛穴を詰まらせるほどの固化物にはならない!
ですから、毛穴への影響を含め、「酸化亜鉛は肌に負担があるから、特に敏感肌の方は酸化亜鉛フリーの日焼け止めを選ぶべき」というのは、あくまで噂であって真実ではない!です。
金属アレルギー
金属アレルギーとは、汗などによって金属から溶出した金属イオンが、皮膚のタンパク質と結合し、それを体が異物とみなしたときに起こる拒絶反応です。
特に汗をかきやすい夏は、皮膚表面で金属がイオン化しやすくなるため、金属アレルギーを発症する人が多くなります。
金属アレルギーを引き起こしやすい金属として挙げられるのが、ニッケル、コバルト、クロムですが、そもそも金属ではなく酸化物である酸化亜鉛に、金属アレルギーの懸念はあるのでしょうか?
日焼け止めには酸化チタンと酸化亜鉛が配合されます。
この記事では酸化チタンに関する詳細は割愛しますが、酸化チタンも酸化亜鉛も酸化物であり金属ではないです。
酸化物の場合、問題となるのが溶出イオン、つまり、酸化チタンであればチタンイオン、酸化亜鉛であれば亜鉛イオンですが、酸化チタンはイオン溶出がないので、金属アレルギーの懸念はないです。
一方、酸化亜鉛は、亜鉛イオンの溶出はあり得ます。
日焼け止めの処方化をしていると、幾度となく亜鉛イオン溶出の現象を確認しています。
ですから、酸化亜鉛の亜鉛イオンの溶出は事実であり、「金属アレルギーの懸念がある人は酸化亜鉛フリーの日焼け止めを選ぶべき」というのは一理あります。
ただし、日焼け止めには、非常に粒子径が細かい微粒子酸化亜鉛を配合しますが、微粒子にすることで反応性が増し、周りの成分を攻撃してしまうため(酸化)、微粒子酸化亜鉛は必ず、表面を被覆処理します(表面処理)。
表面処理物は酸化亜鉛と別表記になってしまうので、全成分から判断することは難しいですが、未処理の微粒子酸化亜鉛を日焼け止めに用いることはあり得ません。
この表面処理、酸化亜鉛の活性化を抑制することが目的ですが、もう一つ目的があります。
それが、亜鉛イオンの溶出抑制
日本の表面処理技術は素晴らしく、さらに日々進化していますから、現在は、表面処理によって亜鉛イオン溶出は限りなくゼロに抑制されています。
さらに、以下のように、日本の名だたる化粧品メーカーも、基本、酸化亜鉛による金属アレルギーは問題ない!と見解を出しています。
金属アレルギーの原因となるのは、主として、ネックレス、指輪などのアクセサリーや時計のベルト、めがねのフレームなどに使用されているニッケル、コバルトといった金属です。 メークアップ化粧品には酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタンといった金属に由来する成分が含まれていますが、これらは金属アレルギーの原因とはなりません。
参照:ポーラ
メイクアップ商品や日焼け止めには「酸化チタン」や「酸化亜鉛」、「酸化鉄」といった金属に由来する化合物が含まれています。これらの金属化合物は、金属アレルギーの原因となりやすいニッケル、クロム、コバルトなどとは異なり、金属アレルギーの原因になりにくい成分とされています。
また、資生堂ではすべての成分について、十分に安全性を確認したうえで配合しております。
しかし、アレルギーは個人の体質によるところが大きく、ご自身がどの金属に対するアレルギーを持っておられるのかを知り適切な対応をとる必要があるため、医師にご相談されながらご使用することをお勧めします。参照:資生堂
一部のインフルエンサーが酸化亜鉛は金属アレルギーの懸念があるため、酸化亜鉛フリーにすべきと言っていますが、一部のインフルエンサーと、日本を代表する化粧品メーカー、どちらの意見を信じますか?
答えは明白!
勿論、酸化亜鉛が肌に合わない人はいらっしゃると思います。
そのような人だけ、酸化亜鉛フリー日焼け止めを選べばいい。
間違った情報を、他の人に押し付けてはいけない。
そもそも、亜鉛イオンが金属アレルギーの原因になる可能性は非常に低いですし、表面処理技術によって、酸化亜鉛の亜鉛イオン溶出はかなり抑制されていますから、過度な心配は無用です。
酸化亜鉛フリー日焼け止め 危険!使い続けると・・・
酸化亜鉛フリー日焼け止めに関する噂、金属アレルギーに関しては過度な心配は無用と言いながら、アレルギーは個人の肌質や体質によるところが大きいですから、心配の方は医師に相談された方がいいです。
ですが、「酸化亜鉛が肌にとって危ない成分で、特に敏感肌の人は酸化亜鉛フリー日焼け止めを使うべき」というのは、明らかな間違いです。
どこからこんな誤った情報がでてきたのか、本当に疑問です。
酸化亜鉛フリー日焼け止めは危険!
これは、酸化亜鉛フリーが危険という訳ではなく、間違った情報で間違った製品を選択するのが危険!ということです。
ポイント
酸化亜鉛フリー日焼け止めが危険ではなく、間違った情報を信じて間違った商品を選ぶことが危険!
本当に敏感肌で悩む人が、「酸化亜鉛は肌に負担がある成分だから、酸化亜鉛フリー日焼け止めを使うべき」という間違った情報を信じて、酸化亜鉛フリーの日焼け止めを選んで、使い続けたらどうなるでしょうか?
酸化亜鉛フリーということは、UV-A波を紫外線吸収剤で防御しないといけません。
+++~++++といった高PA商品であれば、それだけ紫外線吸収剤の配合量が多いということ。
有機化合物である紫外線吸収剤は、酸化亜鉛に比べて明らかに肌刺激の懸念がある成分です。
ですから、紫外線吸収剤はポジティブリストに掲載されている成分であり、国によって配合量が規制されているのです。
紫外線吸収剤は決して危険な成分ではありませんが、敏感肌の人が酸化亜鉛フリーを避け、敢えて紫外線吸収剤配合の日焼け止めを選ぶことは考えられません。
おすすめ出来ない選択です!
では、酸化亜鉛フリー且つ、紫外線吸収剤フリーを選んだらどうか。
これはつまり、酸化チタンのみ配合された日焼け止めを選ぶということですが、酸化チタンは溶出イオンの懸念もなく、非常に安全性が高い成分ですから、特に敏感肌の人にとっては最適な選択肢と言えます。
しかし、酸化チタンは白浮きしやすい
酸化チタンのみの日焼け止めは、びっくりするくらい白くなります。
特に日本では、白浮きを嫌う傾向にありますから、白くなるのを防ぐために、塗布量を少なくするでしょう。
そうすると、白浮きは防げますが、表示SPF, PAの効果は全く期待できません。
「日焼け止めを塗ったのに日焼けしてしまった!」ということが起きます。
使用者は敏感肌の人ですから、これは深刻な事態です。
酸化亜鉛は透明性に優れ、安全性も高いですから、大変優秀な成分。
にもかかわらず、「酸化亜鉛は肌に負担がかかる」といった間違った情報によって、間違った商品を選択することは非常に危険ですし、酸化亜鉛配合の優れた日焼け止めを、間違った情報のせいで選択肢から外し、使用の機会を自らなくすことは、非常にもったいないと思います。
ポイント
- 酸化亜鉛は肌に負担がある成分ではない!
- 間違った情報で、間違った商品を選ぶことが危険!
酸化亜鉛フリー日焼け止めに興味がある人におすすめの一品!
酸化亜鉛がお肌に合わなくて、酸化亜鉛フリー日焼け止めをお探しの人には不向きですが、ネットの噂レベルで、酸化亜鉛フリー日焼け止めに興味を持った人に、おすすめの1品をご紹介します。
大前提として、「酸化亜鉛は肌に負担がある」という情報は間違いですから、おすすめの1品は酸化亜鉛を含んでいます。
現役の化粧品開発者の私がおすすめする1品は、「ポーラ ホワイトショット スキンプロテクター DX」です。
全成分
有効成分:トラネキサム酸、グリチルリチン酸2K
その他の成分:水、BG、パラメトキシケイ皮酸オクチル、メチルフェニルポリシロキサン、トリエチルヘキサン酸グリセリル、シクロペンタシロキサン、ベヘニルアルコール、ソルビット液、2,4-ビス-[{4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ}-フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、サリチル酸エチルヘキシル、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル、水添大豆リン脂質、サンザシエキス、チョレイエキス、ビワ葉エキス、トウキンセンカエキス、ローズマリーエキス、ヒキオコシエキス-1、レンゲソウエキス、マヨラナエキス、海藻エキス-1、大豆リン脂質、クララエキス-1、ヨモギエキス、ペンタステアリン酸デカグリセリル、ステアリン酸、ベヘニン酸、ステアロイル乳酸Na、エタノール、オレイン酸ポリグリセリル、カルボキシビニルポリマー、水酸化K、濃グリセリン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、ビタミンE、グリセリン、無水エタノール、アクリル酸アルキル共重合体メチルポリシロキサンエステル、キサンタンガム、ローカストビーンガム、アルカリゲネス産生多糖体、酸化チタン、2-[4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル、トリスエチルヘキシルオキシカルボニルアニリノトリアジン、微粒子酸化チタン、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリル硫酸Na、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、水酸化Al、無水ケイ酸、酸化亜鉛、フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン
ホワイトショット スキンプロテクター DXは、美白ケアとUVカットを両立した日中用クリームです。
以下にその主な特徴をまとめます。
美白ケアとUVカットの両立
美白ケアとUVカットを一つの製品で実現しています。
美白の有効成分にトラネキサム酸を配合しており、グリチルリチン酸2Kも有効成分ですから、美白&肌荒れ防止のダブルの医薬部外品です。
マルチカット設計
紫外線、近赤外線、大気汚染物質を含むマイクロダスト、ブルーライトから肌を守るマルチカット設計により、様々な外部環境から肌を保護します。
DXシールドデリバリー処方
強いUVカット膜で肌を守りつつ、浸透ナノカプセルによって美容成分を角層のすみずみまで届ける処方設計がされています。
高いUVカット効果
SPF 50+、PA++++という最高の紫外線防止効果です。
ポーラの製品ですから、今更驚きはしませんが、さすがに凄い品質です。
美白&UVカットを両立しながら、マルチカット設計によって紫外線、近赤外線、マイクロダスト、ブルーライトからも肌を守ります。
さらに、ポーラの強みである浸透ナノカプセルも搭載。
酸化亜鉛フリーにこだわっていたら、このような素晴らしい商品を使用する機会を失ってしまいます。
それは大変もったいないことなので、是非、正しい知識と情報で日焼け止めをお選びください!
以下記事では、現役の化粧品開発者が全力で、ホワイトショット スキンプロテクター DXを分析しているので、是非、ご確認ください!
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酸化亜鉛フリー日焼け止めを使う前に、一度ご検討ください!
※本記事の内容は個人の見解であって効果を保証するものではありません